英語類義語辞典を利用する

 

英語類義語辞典を利用する

 

例えば英語の”clever”と”smart”とはともに「かしこい」「利口で万事ソツがない」という褒め言葉として使われますが、二つは完全に同義ではなく、少しニュアンスを異にします。

 

すなわち、He is a smart businessman. He is a very clever student. How smart (clever) of you to do that! のように使われますが、smartのほうには賞賛の気持ちと同時に、むしろ見掛けだけの浅薄な抜け目なさという、相手に対する不信感、不安感が含まれています。

 

むしろこの気持ちの方が先に頭に浮かんできます。才気煥発ということに対していだくある種の軽い疑念というアングロサクソン人が昔からいだいて来た根強い感情がそこにあります。

 

文化的背景から来るこの感情はヨーロッパの他国民の間ではほとんど見られないものです。

 

そこでsmartとcleverを区別して訳し分けするのが理想的な翻訳です。例えば次の例文ではsmartが賞賛の気持ちではなく、批判的あるいは非難めいた気持ちで使われています。

 

Don’t be so smart! そんなに利口ぶるなよ。
These smart Alecs may get away with it for a time, but they always come to grief sooner or later.
Hey, you smart Alec!
Hey, you smarty (a smart guy)!

 

ここでsmart Alec (smart Dickとも言う)のAlec (Dick)は男の名前で、「おかしこさん」というほどの意。

 

利口ぶって生意気で、自信家で、はなもちならず、自分が何でも知っていると思っているいやなやつを意味します。

 

日本の英和辞書ではsmartとcleverも同じ「かしこい」としてあって区別がありません。そこで、例えばWebster’s Dictionary of Synonymsのような類義語辞典を利用しましょう。