註釈書の註をうのみにしない

 

註釈書の註をうのみにしない

 

市販の註釈書は絶対誤りがないという保証はありません。註をつけて人に思い違いがあるかもしれません。あるいは最初に出版された訳書や註釈書の類を見て、間違った註をそのまま引き写したための間違いもあるでしょう。

 

人の註釈をそのままうのみにせず、安易に利用しないで、いちいち自分で辞書で確かめる態度が必要です。

 

参考までに少し目に留まった註の誤りを示しておきます。

 

The cameo brooch gleamed on Mirian’s blouse, the blond profile like a trick reflection of its wearer. -----Miriam, by Truman Capote
誤:trick reflection=早どり写真
正:trick reflection=トリックで写し出された映像

 

註に誤りが散見されるからといって、何もその註釈書の利用価値がなくなるというものでは決してありません。また出版されている註釈書は大いに利用すべきです。

 

今の英文でいえば、カメオには大てい夫人の横顔を浮き彫りにしてあり、それがブロンド色に浮き出ています。ブラウスの襟首につけていると、つけている人の顔は映るはずもないし、まして正面の顔が横顔になって映るはずはなおさらありません。

 

訳例 ----- ブラウスにつけたカメオのブローチがかすかに光り、そのブロンド色の横顔の浮彫りが、まるでそれをつけている人の顔をトリックでそこに映し出しているように思われた。